力強い。圧倒される。
説教を受けているような、ゲンコツで殴られているような感じだ。正直、一時間と聴いていられない。
友川カズキの歌い方は鋭利な包丁のようで、三上寛(かん)の声は地震を起こすみたいに強烈だ。本当の意味で、魂を込めて歌っているなと感じる。もちろんそれは歌詞にも表れている(真摯に聴かなければならない)。
三上さんは青森出身、友川さんは秋田出身。どちらも東北出身というところに、なんだか納得させられる。イメージさせられるのは、荒波と豪雪と冷え。それから閉鎖的な社会。
聴く人や場所や気分を選ぶ音楽にこそ、果てしないパワーやエネルギーがある。
紅白のセットリストにこの二人を組み込んだら大変なことになるだろうなぁ、いろんな意味で。
ちなみに、三上寛という人の存在は、エディンバラの図書館で知った。古澤良治郎というドラマーとコラボした『ブリキ』というアルバムがなぜかそこにあったのだ。他にあった日本のアルバムは、坂本龍一と、千と千尋のサントラと、数枚の欧米人向けの琴や雅楽のCD。いまだに不思議だけど、その圧倒的な声が聴けるので感謝している。
二人のCDをTSUTAYAでたくさん借りて、毎日夜中にちょっとずつ聴ける日が来るのが、待ち遠しい。。