屋根裏の夢想者

所詮僕が思っていることなんて、観察を超えた偏見や思い込みなんだ、みんなと同じく。

そんな日曜も あった

 

続き。

 

それから、ふらふらと公園を散歩した。見ると、芝生の上には寝ている人がちらほらと落ちていた。園内にあるカフェにも、テーブルや椅子の間で眠っている人がいた。ぼくと同じように定まった宿を持たない人々が、公園のなかでしっかりと休養をとっていた。

大きな池の周りには、ハトやらカモやら白鳥やらがたくさん集まっていた。さっきまでいた騒々しい場所と、その密度は変わらないにも関わらず、やはり輝きがまったく違った。道で出くわしたリスは、かなり人に慣れているようだった。ベンチに座って景色を眺めている間、ずっとあくびがしつこかった。

 

 

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別のマックに入り、今度はコーヒー一杯で一時間半ねばった。早朝ということもあって客は少なく、居心地がとても良かった。それからマダムタッソーという蝋人形館にゆっくり一時間以上かけて行ったものの、入場料があまりにも高くて断念。調べが足らなくて無料だとすっかり信じこんでいたので、残念だった。

バスの時間まで微妙に余裕があるので、日本の書籍を扱うお店へ。本来の倍ぐらいの値段で売られていたが、せっかくなのでと思って買ってしまった。店の開店時間が遅かったので、そこから駅までかなり早足で向かうはめに。しかも、近道に公園の中を突っ切ろうと思ったが、運悪くマラソン大会が開催されていて、一度大きな通りまで戻らなければならず、そこからは一所懸命に走った。ぼくはなぜだか、こんな風に焦っていることが多い。

 

なんとか間に合い、そこから四時間ほどバスに揺られて着いた場所には、ぼくを待ってくれている人がいた。その人は車で、そこから20分ほどかけてぼくを送ってくれた。そして着いたのが、この旅の目的地である農場だった。

築300年以上の古い家と、それに隣接する今年出来たばかりの新しい家、それから建設中の家が二つ。裏にある丘の斜面には、アルパカが4匹と羊が6匹、放し飼いの鶏が5羽。家の中にはたくさんの蜘蛛、ホコリ、砂、汚れ、虫の死骸、明らかに用済みのものたち、アンティーク、暖炉と薪、虫や風の出入りする大小さまざまな隙き間・割れ目、そしてイギリスを意識させる飲み物や食べ物。労働のあとにぼくを癒してくれるのは、まだ4つの天真爛漫な女の子。頻繁に調子を崩すぼくの唇と脳は、以前よりも活発な気がする。

 

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この3週間で様々な経験をしました。しかし、すべてを書くことはやめておきます。ただの自慢話に聞こえてしまうかもしれないので。自己満足な文章に終わってしまうかもしれないので。

ひとつだけ言いたいのは、苦労して来た甲斐があった、いや、それ以上だということです。

 

 

 

 

 


【Music Video】森田童子「ぼくたちの失敗」